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映画評論『邦画4作品』

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『泥棒役者』

 

 

 

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本年度劇場鑑賞作品vol.114

 

(日本映画鑑賞作品vol.38)

 

 

 

監督🎬【西田征史】

 

 

【関ジャニ∞:丸山隆平】

【高畑充希】

 

 

【市村正親】

【ユースケ・サンタマリア】

【石橋杏奈】

【宮川大輔】

【片桐仁】

 

 

 

この作品は、ほぼほぼ『市村正親さんの映画』になっている。

 

 

全体を通して、舞台装置や舞台演出を想像できるので、元になった舞台を観ているようでした。

 

 

工場勤務の主人公は30代前半くらいか?年齢設定はもう少し若いように思えるが、見た目は中年男性。年下の彼女と同棲中。

 

 

主演は【関ジャニ∞:丸山隆平】さん〔34〕。

 

彼女役には【高畑充希】さん〔26〕。

 

 

主人公は誕生日に家ではなく、せっかくだから外でお祝いをしようと約束し当日、駅のロータリーで待ち合わせる。心が純粋で善人な男だ。寡黙な設定だが同性の友達が多そうな性格だと思う。

 

 

そんな主人公は、彼女を待つ駅のロータリーで、突然「輩」(ヤカラ)が現れ、首に手を回され、絡まれ始めます。「よう!元気か!?」

 

 

昔に付き合いがあった先輩で、最近、刑務所を出所したそうだ。目が血走っている。変な薬でもやっていないかい?Σ(・□・;)見事な役作り!

 

 

先輩は主人公が当時得意とした施錠術(金庫などの鍵を開ける技術)を目当てにし、これからある家を強盗するから協力してくれと持ちかける。

 

 

冗談じゃない。彼女との大事な約束の日、そして僕はただ真面目に生きていきたいんだ。

そう言いたいけれど、舎弟感たっぷりの様子。断れる感じはしない。

 

 

どうやらこの先輩、見た目とは違い計画的に強盗仲間にするため、主人公の情報なども事前に調べてきていて、

 

 

主人公の性格を知った上で一番の弱みになること、それが彼女に内緒にしている「年少上がり」の過去。バラされたくなかったら協力しろや!と脅迫。結局従うことに。

 

 

盗みに入った一軒家は、偶然にも主人公が子供の頃に愛読していた絵本を書いた作家の邸宅でした。作家役には【市村正親】さん〔68〕。

 

 

一軒家を狙う強盗の手口。まずは在宅か留守かの確認ですね。事前に調べた電話番号にかけて出る気配がないことを家の外から確認。

 

 

こうして留守だと思って忍び込んだけれど、作家はいるんです。電話に出ろ!って話ですよね。

 

 

その間に、訪問セールスが来て、この家の家長と信じ込み居間で実演を始められるし、今日が初出勤で初顔合わせの帰国子女の女編集者は訪ねて来るし、挙句在宅中だった作家先生まで鉢合わせてしまいます。

 

 

オール初対面の状況だから成立する展開です。

 

 

主人公はタジタジになりながらも、相手の思い込みを受け入れ、嘘に嘘を重ね、どうかこの場が収まりますようにと願い続ける。

 

 

主人公の頭にあるのは彼女の存在ですね。知られたくない秘密。そしてもし強盗とバレて警察に通報されて捕まったら、彼女との関係もジ・エンドになるだろう・・・。

 

 

明らか過ぎる程タジタジ具合なんですが、まさか強盗だなんて思わない来訪者は、強盗の主人公を「家の主人・作家先生」と思い込み、本物の作家は「認知症のお手伝いさん」と思い込むことに。

 

 

ちなみに、共に強盗に入った先輩はクローゼットの中に入り、出るタイミングはなく、ずっと隠れます。

 

 

(映画なので)ありえないくらい都合よく事は進んでいきますが、主人公や先輩が、隙をみて家から逃げるチャンスは、試みようとするも事ごとこく失敗に終わる。

 

 

そんなことをしていたら、ついにボロが出て、作家先生に正体を打ち明けることに。さすが作家ですね。ユーモアセンス全開のキャラクターですが、勘が鋭いです。

 

 

先生は通報をしないことを条件に、自分のゴーストライターをして欲しいと。アイデアが出ないんだそうです。

 

 

なんだか分からないうちに、他の2人も協力するようになり、結局4人で何時間も新作の絵本作りをすることに。皆、笑顔で生き生きしています。そこには「人に必要とされたい」という現代人が抱える悩みがありました。孤独ではないと分かる描写は温かさを感じます。

 

 

その頃、クローゼットの中の人は?

 

 

孤独なまま。群れに入れない狼は牙の鋭い一匹狼となる。

 

 

 

__

 

 

 

全体を通して、

 

 

1人だけ他の出演者と「勝手が違う」演技をされているのが上の先輩で、演じるのは芸人の【宮川大輔】さん〔45〕でした。

 

 

他の演者はコメディで、演出なんでしょうけど、時々棒読み気味で「ワザトらしい」です。役者が演じるコメディって、お笑いのコントとは違ってワザトらしいですね。

 

 

宮川さんだけは本気の強盗という設定だから、目が血走っていて、顔色も悪い。強盗に来ているという状況、展開が進むにつれて忘れかけていく現場(状況)の緊張感を取り戻してくれるキャラクターでした。

 

 

状況に応じて都合のいい嘘をついて、何とか今の人生を守ろうとする主人公。

 

 

家の中でシチュエーションを繰り広げるのは計5名(+隣人のユーチューバー)。

 

 

一人一人のキャラクターが立っているので、個性的だし面白味はあると思います。

しかし冒頭にチラリと書きましたが、市村正親さんがいなければ成り立たない映画にも思えます。『市村正親の映画』という印象です。仮に市村さんが出演しなければ、丸山くんの映画ですね。ジャニーズらしくないお顔立ちや肌質で、演技的に泥臭い役柄を演じるイメージがあるので需要があると視ます。

 

 

「泥棒役者」というタイトルのわりには、役者役者していなかったのが少々物足りなかったです。

 

 

 

__

 

 

 

主人公らが強盗に入ってから、次々に来訪者が登場しますので、私的には「また新しいやつが来たΣ(・□・;)」と設定の塗り替え作業が面白かったのですが、

 

 

もう一人くらいは登場者を増やして、5名・6名くらいにして、増やすぎたら観客もパニックになると思いますけど、そこは監督の腕で何とかして巧みに仕上げてくれたら、この映画は、もう少し良くなったかなと思います。

 

 

そして、主人公とは一回り近く年齢が離れている彼女。

家で彼氏の帰りを待つ彼女役の【高畑充希】さんの見せ場は殆どないように感じました。主演の年齢が30半ばなので、極端に若い女優さんは起用し難いとは思いますが、このヒロインのポジションに新星の女優さんとかを抜擢して欲しいのです。ドラマに映画にCMに出続けている高畑充希さんに、新鮮味はありませんね。

 

 

もうひと方、強盗に入った家にやってくる編集者役を演じた【石橋杏奈】さん〔25〕。デビューから大なり小なりの役柄を経てキャリアを積んできたホリプロの女優と言う印象。

 

 

もともとこの役には、決まっていたお仕事を投げ出してまで出家した清水富美加さんが演じる予定だったそうです。(恨む節たっぷり(^◇^;))石橋杏奈さんは、彼女の代役という形で大抜擢された格好だそうです。

 

 

清水全部言っちゃうね富美加さんが、この編集者役を演じたら作品の空気感はもっとマッタリとした感覚になったと思いますので、こう言った(発言ごとに)前のめりにセリフを言うタイプの女優が起用されたことで、丁度良い空気感も無難さも出るようになります。しかし演技に特徴がないので、映画が終わると、印象に残りにくいかもしれません。今後は「個性」を出せる女優さんになって欲しいです。

 

 

 

そんな映画『泥棒役者』。

話もまとまっているし、よく出来た映画ですし、新しいかもしれませんが、舞台では割と良くある話だと思いますし、すでに似たような脚本も探せば発表されているでしょう。もうひとひねりあれば、得点も高くなったかな。アンジャッシュさんのコントみたい。

 

 

 

 

脚本 13点

演技 14点

構成 14点

展開 13点

完成度14点

 

 

〔68〕点

 

 

 

__

 

 

 

『探偵はBARにいる3』

 

 

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本年度劇場鑑賞作品vol.118

 

(日本映画鑑賞作品vol.39)

 

 

監督🎬【橋本一】

 

 

 

【大泉洋】

【松田龍平】

 

【北川景子】

【佐藤仁美】

【前田敦子】他

 

 

 

 

北海道の豪雪地帯。地元の人が通うような食堂。

前田あっちゃん敦子さんの汚い箸の持ち方から本編が始まった。

箸の持ち方は直したほうがいい。

 

 

食事を終えた女性は男が運転するトラックに乗り移動する。どうやら堅気ではないようだ。間もなく男は進行方向に停車中の乗用車を見つけ文句を言いに行ったところ、撃ち殺される。

 

 

助手席で見ていた女性は恐怖に怯え身を隠すが、先ほど撃ち殺した相手が車のドアをガチャと開く。そして始まった『探偵はBARにいる3』。

 

 

 

人気シリーズの第三弾。こうなれば恒例化の映画シリーズになって長く続いて欲しい。俳優の年齢を観て30代と40代のコンビだ。あと10年以上は続けられるだろう。

 

 

話自体はありがちなストーリー構成を辿っているが、この映画の何がそんなに魅力があるのかを私なりに見解すると、「映画とドラマの境界線」もしっかり引いてあるし、北海道の繁華街・裏社会の様子も、東京の歌舞伎町や大阪のミナミの定番とは違い、とても新鮮味がある。

 

 

ただこの映画を観てきて、ススキノという街のイメージは大変怖い印象に変わったので、観光には行きたくない!って個人的には映画を通して思っています(^◇^;)

 

 

初回・前回の話は割愛させていただきますが、通称が【探偵】の天パー男が、空手家であり酪農家の相棒をコンビに活躍する探偵映画です。

 

 

探偵は基本一人で行動し、ピンチ時の際に相棒が登場する感じです。原作のシリーズ小説に愛読者が多いことでも知られています。(私は読んだことがありません)

 

 

今回の第三弾目の話は、いつものように探偵に依頼が来るお決まりの流れはありますが、依頼主に揶揄的な特徴を描いていました。いわゆる「最近の若者」という設定。設定じゃなくて、昭和世代から視たアルアルを、皮肉なメッセージの場として映画に入れ込んでいる感じはしますけどね。

 

 

大学生の依頼主は行方不明になった彼女を探して欲しい、と。

 

 

BARのシーンで、注文するのが「ウーロンハイ」ですから、居酒屋かΣ(・□・;)と苦笑してしまいました。探偵も同じ反応でしたから、考えていることは同じなんだなと思い安心しましたね(^◇^;)

 

 

 

基本的にどんな依頼も受けるのが探偵の流儀で、情に厚い人間性。

 

 

早速、人探しの始まり始まり。

 

 

まずは手がかりを探しに、失踪した依頼主の彼女の部屋を捜索。

 

 

部屋で手掛かりを漁ると、彼女は男性アイドルグループの熱狂的追っかけという事実が分かります。多くの方がAKB48の看板でシンボルだった【前田敦子】さんをいじった設定だと連想すると思います。男性アイドルにお金を投資する役って逆に新鮮!

 

 

探偵は当初、ネコ捜しくらいの感覚で、多分キャバクラか水商売だろうという線で聞き込みを開始。札幌の夜の街では相当顔が広い人物です。

 

 

そこで辿り着いたのは、表向きはモデル事務所であり、裏では風俗業務も行う会員制モデルクラブ。こういうお店は、現実の世界でも、お店の後ろにはガッツリ指定暴力団が付いているものですね。

 

 

客を装いモデル事務所に忍び込んだ探偵ですが、あっさり素性がバレて、ボコられる。おまけにこのモデル事務所のバックのヤクザは、一触即発の冷戦状態にある2つの組の片方。双方から「この件から手を引け」と脅され、やはりボコられる。

 

 

探偵はそれでも、なんだかんだ愚痴愚痴と言いながらも、根がすごく良い奴なのでね、殴られても蹴られても依頼主の彼女を捜そうとするのです。

 

 

そしてモデル事務所の女社長を追跡すると、あっさり彼女を発見。しかしどうやら単なる失踪ではない様子。

 

 

この件から手を引け、この件から手を引け・・・・当然ながら探偵は手は引きません!(笑)逆に手を突っ込んで行きます。

 

 

今回の「パート3」で私が視たのは、安定した供給ぶりです。まるで給食の献立がカレーの日みたい。朝から楽しみに待ち学校(映画館)に行って、お昼の時間に美味しく食べてご馳走様。野菜が苦手の人(観客)が残すくらいで、カレーが美味しくないわけがないです。変な例えでしたが、このように需要と供給があります。

 

 

 

普通は3回も続けば、前作を超える様になど、要求に応えようとデーハーになると思うのですが、変わらぬスタンスで、役者のポテンシャルが上がっていくから質が高い。

 

 

⬆︎これぞまさしくハリウッドと日本映画の違うところです。量より質。限られた予算(制作費)で撮影日数(長くても2・3ヶ月程度)でやりくりし、身内の中でスキルを高めていく。その際1人か2人を毎回ゲストに迎えて。勿体無い種族ですから長く使います。

 

 

でもまぁ・・決めゼリフの「俺は(夜は)大体その(名刺の)BARにいる」は、規模が広がるにつれて無理が生じていく様に思えますけどね。日本の映像作品の特徴でシリーズになると、やたらと決めゼリフを定着させますね。

 

 

決めセリフって、

今年で言うと「35億」や「イェーイ」とか「このハゲー」など、お笑い芸人の一発ギャグとか一言文句とか、世間に浸透しやすい仕組みと似てる。

 

 

(お一方は芸人ではないΣ(・□・;))

 

 

例えばシュワルツェネッガーが毎回毎回「アイルビーバック」なんて言いませんから、その都度、決めセリフを用意するのは日本の特徴かもしれませんね。

 

 

(というかこの映画の「俺はバーにいる」的な決めセリフって、言うほど世間には浸透してないけどね(^◇^;))

 

 

 

__

 

 

 

【大泉洋】さん〔44〕は相変わらず良い役者でした。具体的な言葉で伝えるのは難しいですが、東京進出時にあった爪痕を残す的な棘が全部抜けて、不動の地位を確立された印象。こんなにバラエティでいじれる主演男優って大泉洋さんぐらいなものです。

 

 

 

そして今回のヒロインを演じる【北川KSK景子】さん【31】の女優としてのオーラ・佇まいが、以前と比べてグッと上がっているように観えました。私は以前から北川景子さんの演技が好きで、これまでの出演作も結構書いて来ました。KSK景子になってから、世間の格(グレード)が上がったのでしょうけど、今回視て観て演技自体は対して変化がないことに安堵しました。

 

 

以前から変わらずに私が好ましく思っているのが、彼女の演技に「隙」があることです。

 

 

セリフの言い回しだとか、外見のルックスなどが良いのに、一瞬だけ目をクワッと見開いて、少々ブサイクになられるんですよね。これは癖だと思うので、誰かが指摘しない限り、彼女の特徴になるだけ。個人的にはその隙があることで、未熟さも感じることが出来て変わらず好印象を持っています。

 

 

(ミドルネームは私の勝手な造語ですm(__)m)

 

 

そして、私の古くからの友人でもある【松田龍平】〔34〕は、何かとお父様と比べられるサダメにありますが、個性的で今回の役柄は回が進むたびにはまり役になっていっていると感じます。目は死んでるけど魂は熱くて命を燃やす演技をするんですよね。主役ではなくサブメインの位置が似合っているし、とても味を出せていると思います。

 

 

 

冒頭に、箸の持ち方が目についた【前田敦子】さん〔26〕も、『イニシエーション・ラブ』の時のような演技を披露していて、結果的に完走する印象です。あえてワザとらしいアザとい女子の演技って彼女にハマりますよね。メンタルの弱い情緒不安定な性格が表面に出るタイプの女優さんですが、演技のポテンシャルは高いと思っているので、今後は「前田敦子といえばコレ!」といった「はまり役」が欲しいところです。

 

 

 

探偵はBARにいるシリーズ。この作品の魅力の一つとして、おきまりの流れはありますが、前作を引き摺らないですし、初見でも楽しめるシリーズ映画になると思っています。3を初見で観て、気に入ったら帰りにレンタル屋に寄って2・1を借りてご自宅で見ればいいですし、そうなれば愛着心も持つと思います。

 

 

ただ、やはり規模が大きくなってきて、ススキノ界隈で事件を起こしすぎですので、そろそろ北海道抗争とか網走編とかに広げて欲しい(笑)北海道は抜け出さないのかな?

 

 

 

最後に1つ言えるのは、

ありふれた言葉ですけど、「次回作も絶対観に行きます」( ✌︎'ω')✌︎

 

 

 

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脚本 14点

演技 14点

構成 13点

展開 14点

完成度14点

 

 

〔69〕点

 

 

 

______

 

 

 

『火花』

 

 

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本年度劇場鑑賞作品vol.119

 

 

(日本映画鑑賞作品vol.40)

 

 

 

監督🎬【板尾創路】

 

 

【菅田将暉】

【桐谷健太】

 

【二丁拳銃:川谷修二】

【三浦誠己】

 

【木村文乃】

 

 

 

私は普段から結構バラエティ番組を見るので、ピースの【又吉直樹】さんが芥川賞を受賞した際に、各番組で周りの芸人仲間さん達から今後の「文庫化」「映像化」で、がっぽり入るという予測でイジられていたことを思い出します。

 

 

分かりやすく単純な流れ、というか・・まさにネットドラマや今回の映画など映像化がテンポよく進み、国民的な原作本になったわけです。きっと今後もリニューアル版を製作するのでしょう。

 

 

関西から上京した2人のお笑い芸人が、東京の地を舞台に、生活して行く物語です。

 

「夢を目指す」と書こうと思いましたが「生活」という紹介をさせていただきます。

 

 

1人は純粋に芸能界で売れたい若い男の子、性格は内向的。旬の男優【菅田将暉】さん〔24〕が演じています。

 

 

もう1人は常に面白い事を探しているけど、自我を通しすぎて、社交性はあっても社会性の低い男。こちらを紅白歌手でもある【桐谷健太】さん〔37〕が演じています。

 

 

ある時の地方営業先でこの2人は出会います。舞台上で自分のポリシーを通す男にカリスマ性を覚えた主人公は弟子入りを志願。お互いまだ若手芸人の身ですが、杯をし、東京大阪間の「遠距離恋愛」が始まる。

 

 

師匠は弟子に自分の発言などをノートに書く事を命じます。

 

 

芸人の世界では、上下関係だとか、先輩が後輩に奢るという「当然」がありますので、弟子なんかとって大丈夫かな?なんて心配になります。

 

 

それと毎日のように携帯電話で通話していますが、ガラケーの時代ですし、料金プランをどうしているのか分かりませんし、何より長距離なので、電話代ってどうしているのかな?これは個人的に一番知りたいところです。(劇中に明細載せて!)

 

 

 

やがて師匠が東京に上京してくる。関西での活躍具合は分かりません。

 

 

よく東京で活躍する関西芸人は「2度売れなければならない」と言いますね。

なので手っ取り早く東京で芸人人生をスタートする方が最近は多いようです。

 

 

2人の出没地は若者で集う街・吉祥寺。住みたい街の上位ですが、上京者で作られた町の印象です。私の学生時代は吉祥寺といえばヤンキー(チーマー)の生息地です(懐かしい・・笑)

 

 

師匠は彼女みたいな女性と同棲していて、いや居候かな、どっちでもいいや、とにかく衣食住を提供してもらっているジゴロな夢追い人に視えます。

 

 

弟子の主人公は、菅田くんのキャラクター的にも弟タイプ。先輩に可愛がられる。相方との漫才以外は、師匠とその彼女(みたいな人)と3人で行動していて、映画はちょっとした青春映画みたいな描写で進行しています。

 

 

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(木村文乃さん・・金髪似合わないなぁ)

 

 

主人公のコンビは、東京の深夜放送のお笑い番組に時々出演するくらいまで芽を出していきますが、賞レースであったり、芽吹くことなく、ゆえに花は咲かない。一方の師匠のコンビも同じ舞台に立つが結果は残せない。

 

 

知名度で言ったらテレビに出ているぶん弟子の主人公の方が上だと思います。

そして師匠は俺の笑いが伝わる日までと貫き通す。

 

 

この映画で面白いのは、2人は別のコンビを組んでいる事だと思います。

 

映画的に「一緒に組めばいいじゃん」なんて思いもしますけど、相性が合うとか一緒にいて楽しいなど、そんな単純なことではないのでしょう。

 

 

ずっと気になっていた2人のそれぞれの相方が、「俺は売れたいねん」と本心を打ち明けるシーンが個人的に好きです。方向性が違うって、こういうことなんだな。

 

 

芸人が芸人を俯瞰で観れる又吉先生だからこそが書けた、赤裸々に綴った芸人たちの人生。

 

 

収入がいかほどかは、おそらくコンプライアンス的に、明かされてはいませんが、不祥事がない限り芸人にクビはないので、引退や解散は自分たちで決める事になります。

 

 

クビがないから、30・40・50までズルズル行く方々も大勢いらっしゃいます。

社会としては信じられない世界ですね。そして諦めへの背中を押されるのは出逢いに寄ることが多いです。

 

 

生きて行くために、生活して行くために、大事な人ができればその人たちを養うために、男は働くものです。こうして主人公のコンビは解散することになりました。

 

 

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__

 

 

 

観客の立場で舞台を観るわけではなく、漫才師の立場で傍観し、彼らたちの人間ドラマを観るわけですが、出来れば笑いが欲しかったです。漫才の台本が面白くなくってね。

 

 

でも売れない漫才師という設定でやっていますし、劇中で大きな笑いが起きたら、そのコンビはきっと売れるはずだし・・そう考えると複雑ですね。

 

絶妙な「中の下」の漫才台本を書かれていると思います。勿論、漫才師やファンにとっては「自分たちが一番面白い」と思っている訳ですから、本当キッカケ一つなんですよね・・・。

 

 

 

数年感覚で漫才師の映画が制作されますけど、その中では、品川ヒロシ監督の『漫才ギャング』は、劇中のコンビの掛け合いだったりネタが、自分的にハマって笑いました。

 

 

だけど個人的に品川さんの監督としての技量は天才だと思っているので、他の方が撮ったら面白さは違うと思います。監督の板尾創路さんは芸人としては好きですけど、映画監督としてだけで比べて見ると、、、。個人的に今作は品川ヒロシさんが監督して欲しかったな。

 

 

 

吉本興業さんやお笑い部を持つ他の芸能事務所に所属する芸人は、芸歴による先輩後輩の縦社会やルールが、一般的な社会とは感覚が違い、かなり硬派です。

 

 

現代では上司が部下を叱るだけでパワハラだとか騒ぎますが、こういう世界を身近で見てきた自分にとっては、先輩の言葉はありがたいものですし、そんなことでいちいち世の中が騒ぐのは窮屈だなって思います。

 

 

私はいち「お客様」として、誰々が好きだとか、誰だが面白い、とか勿論その逆も書きますけど、時々思います「お笑いって何?」と。

 

 

もともと日本人って、大笑いする人種でも、ひょうきんな人種でもないように思えます。真面目にせっせと。そこに生まれた娯楽が芸能で、伝統芸能から派生したものが今日に。

 

 

空前絶後の超絶怒涛のお笑いブームを起こした「エンタの神様」。その放送以前の状況はどうだったのか?日本人の娯楽性って世界に比べてどうなのか?

 

 

ネタ番組が増えて、今でも多くの者達がお笑い芸人を志願する様になったし、テレビをつければお笑い芸人が番組を司会し、ニュース番組まで仕切る。予想もしなかった時代です。それなのに日本は明るくなりません。

 

 

 

1人1人に生き方や生き様がある。それを描いたらキリがない。

 

 

お笑い芸人が増えれば、日本は楽しい国に、国民性になるのか?

その方々の裏話や苦労を知れば知るほど笑えなくなる自分がいる。

 

 

次は『火花』ブレイクで注目された羽田圭介先生の小説も映像化してください。

 

 

 

 

脚本 13点

演技 13点

構成 15点

展開 13点

完成度13点

 

 

〔67〕点

 

 

 

 

___

 

 

 

 

『DESTENY 鎌倉物語』

 

 

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本年度劇場鑑賞作品vol.120

 

 

(日本映画鑑賞作品vol.41)

 

 

 

監督🎬【山崎貴】

 

 

 

【堺雅人】

 

【高畑充希】

 

【安藤サクラ】

 

【中村玉緒】

 

【田中泯】

 

 

【堤真一】

【三浦友和】

【薬師丸ひろ子】他

 

 

 

 

鎌倉に住居を構える作家先生の年齢は40代。

 

周囲からは「独身主義者」なんて思われている。

 

そんな先生が突然結婚。お相手は元編集者の20代前半の女性。

 

美人というよりは愛嬌のある女性に思える。

 

 

40男が20女をΣ(・□・;)ずいぶん若い奥さん貰ったな。まさにタイトル通り「運命」!って感じます。

 

 

冒頭、湘南の海岸線を走る二人は新婚さん。新妻にとって、仕事で通い慣れていた家が、終の住処に変わる。

 

 

この時から、新妻は奇妙な物を見出し始め、その奇妙なモノの正体を知っている作家は、伝える頃合いを逃し続ける。

 

 

編集時代の時は、同じような体験がなかったのかな?そういう疑問が少々説明で紹介されない、この映画のマイナス部分。

 

 

源頼朝が鎌倉に幕府を構えた古都。いい国作ろうで御馴染みですね。

 

(いい国を作ったのかは、さておき)

 

 

鎌倉という町は、古くから物の怪の化け物が住みつき、鎌倉住民ならば常識の話です。人間と化け物が共存する町、、、とのこと。

 

 

(結界なのかな?川崎や横浜に行くと、どうなるんだろう!?)

 

 

鎌倉の町で生まれ育った主人公には慣れっ子。普通に化け物と話すし、生活する中では特に障害もない。

 

 

新妻は最初こそ「怖い怖い」と怯えていたけど、映画の展開が進むごとに普通に受け入れていく。

 

 

変わっているのか、化け物の夜市に行き、仮装か何かだと思っている。

どう見ても人間じゃないだろΣ(・□・;)そんな対応力。こちらの〔受け入れ方〕も逆算できるので、全ては後半に観客が連想できると思います。

夫婦になったことがキッカケになり、様々なことが起こります。夫婦になる前に起きなかったことが。

 

 

__

 

 

 

気になるのは、日本映画にすごく多いし、私が毎回指摘することですけど、親はどうした?

 

 

若い娘が、親くらい年の離れた男と結婚したのだから、新妻の親御さんの存在も匂わせて欲しかった。

主人公は大人で社会人なのだから、そう言うことはキチンとして欲しかったかな。

 

 

作家の親はすでに亡くなっていて、その思い出を妻に話すのですが、そのことを喋りたくないと怒鳴ったことで、妻は膨れ面、新妻こそ両親の話をしてないのに。

 

 

全部2人でやっている感じがした。2人の世界。

 

 

__

 

 

 

冒頭から前半にかけてセリフであったり描写で伝えていることのほとんどが伏線となって後半に回収されます。

 

 

 

主演は【堺雅人】さん〔44〕。mAb大ファンの俳優です。出演料(ギャラ)は日本俳優界の中でも5指に入るそうです。(堺雅人さん、渡辺謙さん、阿部寛さん、役所広司さん、木村拓哉さん)

 

 

何より私の大好きな俳優さんであり、ファン心理があるぶん、それだけで劇場に足を運ぼうとなるから、安定して楽しみに鑑賞することが出来ました( ^∀^)。

 

 

1つ、今後、見てみたいなと思うのが、堺雅人さんって極端にラブシーンを演じないんですよね。

 

 

いや、演じないわけでもないんでしょうけど、その(汗臭い・泥臭いなどの)イメージがないです。時代劇や半沢直樹などで剣のアクションはありますけど、妙にあっさりとした清潔感の残る演技をされる人物のように感じます。

 

 

そして、相手役日本の風潮として、相手役の女優は「旬の女優」になりますよね。

 

 

40代の堺さんの相手役が40代の女優に組まれることは現時点でまずありません。

「男はいいよね」って感じですね(^◇^;)30を超えると必然的に女優さんは「お母さん役」だったり、二番手に回っていきます。

 

 

中年の同世代のカップルの映画なんて、若い人は映画館に足を運ばないでしょ。

なのでこう言う「年の差婚」とか年の差カップルみたいな系図になるのでしょう。

 

 

女優さんは若くて人気のある方。演技派の堺さんのお相手なら、それ相応の演技力を持つ女優さんが組まれます。

 

 

堺雅人さんの相手役に選ばれる女優、すなわち、業界で演技力が認められている方。

 

 

高畑充希さんはそう言う意味では第一候補に呼ばれる若手実力派女優だったと思います。

 

 

話を戻しまして、「堺雅人さん ラブシーン」。

 

 

振り返れば、世に名を広めた出世作の『半沢直樹』でも上戸彩とラブシーンはなかったし、今回でいうと高畑充希さんと新婚なのに、行ってきますのキスもありません。

揺れ場は個人的にはそこまで好きではありませんけど、カップルや夫婦の日常的なスキンシップくらいは最低限、写してもいいのではないかな?と思います。

 

 

堺さんはラブシーンを演じませんけど、逆に今の若い女優さんって、水原希子さんだったり有村架純さんなど、一線で活躍している女優さんが肌を露出し濃厚な濡場を演じるようになっているんですよね。欧米化なのかな。

 

 

今回の映画で物足りなかったのはまさにそこで、本当に新婚で夫婦なの?と疑問に思っていますシーンが多々でした。

 

 

20歳くらい年の離れたお互いに初婚同士の夫婦。愛くるしい奥さん、少し幼稚さを持つ夫。こういった男と女のバランスは良いです。男の方がどうしても精神的に幼いですからね。

 

 

しかしこれだけだと「おままごと」をしているみたいで、見ている側に色気を感じることは与えていないような気がします。少なくとも私には、このヒロインでは、命をかけてでも探しに行く!となる動機に繋がらない気がします。

 

 

運命をテーマに宿命を描いた作品です。

 

 

この映画を観た数日後に、日本史の風土品を見れる郷土博物館に行きました(^ ^)

 

 

 

__

 

 

 

最後に

 

 

この映画を観ている中で

 

 

私が大好きな【ロビン・ウイリアムズ】の主演作品の中でも、特に好きな『奇蹟の輝き』に近いものがあるので、重ねて観ていました。愛する妻のために地獄の底まで探しに行くという内容の映画です。違うのは時系列が現世ということだけです。

 

 

輪廻転成は仏教の思想ですから、欧米が作ったものとは異なりますが、根底にあるものは似ています。人類皆兄弟みたいに、どこかで繋がっているんだと思います。

 

 

こういう『ジャパニーズ・ファンタジー・カルマ映画』を全世界に届けて欲しいですね。日本の映画はどの世界よりも根底が温かいってこと、拡がれ。

 

 

東京オリンピックの総合監督にも内定した【山崎貴】監督の映像技術は本当に凄いですし、そこに古き良き日本の人情も表現しますから、まさしく日本一の監督だと思います。CGとはいえ、日本でこういう映像が観れるまでになったんですね。

 

 

 

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最後に

私の世代にとっては【中村玉緒】さんは、明石家さんまさん司会のバラエティ番組で見ていた元気でハイカラなタレントさんで、故勝新太郎さんの奥様という印象が強いのですが、今作で主人公の家に古くから勤めるお手伝いさん役を演じておられて、「絶賛」としか言えない好演さでした。主役を立てつつ自らの個性も出されている。

 

 

女優としての中村玉緒さんを観れて、鑑賞中は相当貴重な体験をしていると云う気分になりました。この映画のMVPです。

 

 

独身の自分にとっても、運命の人、救いの持てる映画でした(笑)

 

 

 

脚本 14点

演技 13点

構成 15点

展開 14点

完成度14点

 

 

〔70〕点

 

 

 

 

__

 

 

 

 

お疲れ様でした。

お読みいただき有難うございます。

素敵な映画に出会ってくださいね。

 

 

【mAb】

 

 

 

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