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『THE映画評論:日本ホラー2作品』

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私は結成当時から日向坂46のファンで「お日様」(ファンの呼称)なんですけど、昨夏にシングル4作品連続センターを務める【小坂菜緒】さんがグループ初の映画主演をすると公式サイトで発表がありました。肝心のタイトルは『恐怖人形』。

 

 

「恐怖○○」というタイトルですと世代的には楳図かずお先生の『恐怖新聞』を真っ先にイメージします。欅坂もけやき坂もグループでTVドラマに主演した時は、劣化版『あなたの番です』みたいなクオリティーの作風が多く、脚本家のイメージ先行型のサスペンスドラマでしたからハッピーオーラはなかったですね。

 

 

日向坂に改名したのだから、もっと明るい企画で世の中を照らして欲しいなと思うこの頃。それだけの魅力が個人個人にあるグループなのだから。まぁ公開したら記念すべき映画ですから鑑賞するのは確定なんですけどね。

 

 

それにしても・・・どこで上映しているのか本作?

TOHOシネマズ以外のシネコンの公開作はチェックしないようになったのでこういう場合は大変です。

ちなみに私にとって身近なのは、TOHO・MOVIX・ユナイテッド・シネマの3シネコンです。

 

 

年が明け三が日。自宅でアザラシのように寝転んでいた時。「そう言えばコサカナの主演映画っていつ公開なんだろう?」とふと思いました。お恥ずかしい話、忘れていたのです。実際、もっと先の公開だと思い込んでいました。

 

 

日向坂46のオフィシャルサイトを開くも記載がない。

続いてGoogleで検索してみると、衝撃事実、すでに上映終了しているらしい・・

 

 

・・・まじかΣ(・□・;)

 

 

申し訳ないけれど、いつの間にか公開して、いつの間にか上映終了していた感覚。

 

 

後悔先に立たず。そう思うと無性に劇場鑑賞したくなって、どうにかならないのかー!?

 

 

と喚いていたら助け船( ゚д゚)

新宿の『シネマート新宿』という小劇場で、正月明け1週間限定で『恐怖人形』を上映するようなのです。

 

 

1週間限定。上映時間は1日1回。しかも夜21時の回のみ。

 

 

私にとっては海で遭難して、もうダメだと意識が霞んできた時に、陸が見えた想いです・・「助かったぁぁ」。

 

 

記事にする現在は完全に上映終了している作品ですが、主演がコサカナなので初夏にはディスク化になるのでしょう。

 


この映画評論内で長年書き続けていますが、例え上映する劇場が少なくてもディスク化・配信化すれば全国上映です。

 

 

映画館で観る意識が強いのは、鑑賞者のコダワリであり意地ですからね。

 

 

 

・・というわけで鑑賞して参りました。

 

 

____

 

 

 

『恐怖人形』

 

 

 

 

 

監督🎬

【宮岡太郎】

 

 

出演者

【日向坂46・小坂菜緒】

【萩原利久】【黒羽麻璃央】【水上京香】【石川瑠夏】【劇団4ドル50セント・福島雪菜】【黒沢あすか】【萩原聖人】

 

 

 

このキャスティングを知った時に、明らかに「出演者格差」が分かるので、個人的に好きな男優【萩原聖人】さんの出演料がこの映画の大半を占めるだろうなんて現実的に思って鑑賞に望みました(^◇^;)

 

 

映画の流れや脚本は、ありきたりといえばありきたりですが、それよりも気になったのが冒頭からのカメラワークが・・手振れで揺れてること(^◇^;)カメラマンの腕でしょうか?予算の都合でしょうか?

 

 

これだと映画同好会とか自主映画が製作した作品に観えてしまうので、せめて固定カメラにして欲しかったです。

 

 

1時間20分ほどの上映時間。物語文を書きづらい。

 


パンフレットを購入しました。そこに書かれているSTORYの部分を参照にし、簡単なあらすじを紹介します。

 

 

 

主人公は女子大生の平井由梨。19歳。ちなみに小坂菜緒の実年齢は17歳。

成人を超えた出演者の中に同級生の設定で入ると、やっぱり幼く見えます。

 

 

由梨の趣味はカメラ。幼馴染の真人を被写体にしたり、助手にして撮影旅するカメラ女子です。

 

 

 

 

 

2人其々の元に差出人不明のパーティーの案内状が届きます。

怪しすぎるので警戒するも、パーティーに参加すると10万円を贈呈しますとあって・・参加を決意。

 

 

記載されていた集合場所と集合時間に到着。そこは山梨県にほど近い東京都西多摩郡にある人里離れた「アメリカキャンプ村」。

 

 

アメリカキャンプ村と言えばホラーの王様『リング』のロケ地として有名です。この作品も仲間入りですかね。

右にホームページを貼っておきます→『アメリカキャンプ村』

 

 

現地到着後。招待状を贈られたメンバーは6人が全員集合。6人は約束通り報酬の10万円を受け取ります。

 

 

管理人の女性に案内されますが、パーティー内容など詳しいことは伏せられ、とりあえず男女別の部屋でまったりしたり、川遊びなどして親交を深めます。

 

 

10万円もらってキャンプ場でパーティー??絶対におかしいだろʅ(◞‿◟)ʃ

年齢は19歳。まだ子供ですから、そこまで警戒も不審がりもしません。勿論ホラー映画ですから、この後は惨劇です!!

 

 

川遊びの途中。主人公の由梨にデジャブが起こる。「あれ?私、この風景なんか知ってる」。私ここに来たことがある。

 

そしてこの川で「一緒に遊ぼう」と手を引っ張った女の子がいた。

 

 

由梨は他のメンバーに確認。そして全員が思い出す。「僕たち(私たち)は10年前にこのキャンプ場に来たことがある」ことを。

 

 

10年前。ここに集められたメンバーは同じ日にサマーキャンプに参加していた。

 

その時の記憶を10年間どうしてか忘れていた。そして段々と思い出してくる「あの日のこと」。

 

 

偶然の再会ではないことに気付き戸惑う一同。

 

 

一同にはもう1つ気掛かりなことがあった。それは日本人形の存在。

頭だけが異様に大きい日本人形。最近、メンバー各自の前に現れることが多発し怯えていた恐怖人形。

 

 

ソファーでスマホを見ていたギャルがギャー!!

SNSに投稿したこの日の写真に、その巨大な日本人形がバッチリ映っていた。コメント欄は心霊写真だ!!とお祭り騒ぎ。

 

 

メンバーは葬式のような静けさに包まれる。

 

 

その瞬間。突然電波が圏外。人里離れたキャンプ場。街に出るには歩いて2時間。熊も出る。

ホラー映画的に助けは呼べなくなる状況が作られた。

 

 

ピンポーン。玄関を開けると噂の日本人形。

 

そして1人。また1人とこの人形の標的にされて逝く。

 

 

____

 

 

 

こんな感じでしょうか。80分映画なので半分までの筋を書きました。

 

 

怪しげなキャンプパーティーに集まったメンバー(大学生とオジサン)は、10年前にサマーキャンプ(小学生と引率者)に参加していて記憶をなくしていたが、その時に何らかの事件を起こした事により恨みを買い呼び戻された。という感じです。

 

 

映画は早い段階でタイトルになる恐怖人形が頻繁に出現します。

 

この人形は直立不動で立っていますが、そのうち動き出すのはセオリーかな。

 

 

 

 

 

小さい通常サイズの市松人形だったらホラー映画的に怖さを感じると思いますが、

 

私としては怖いのか怖くないのか?全く分かりません。

 

だって・・・・もう見るからに着ぐるみじゃないですか。

 


中に誰か人間が入っていること、明らかじゃないですかΣ(・□・;)ゆるキャラですよ。

 

 

小さな人形が襲って来たら怖いけど、ふなっしーみたいな着ぐるみが襲って来たら、怖さ半減じゃないかな??

 

 

 

 

(この人形に、まばたき、とか表情を変えられるクオリティがあったら、多分ヒットしただろうな。。。一応、涙を流す演出はありました。しかし、お漏らししたぐらいの量の涙なので引く(笑))

 

 

顔の部分が大きすぎる事でアンバランスに感じますから、例えば、テレビのバラエティ番組やイベントに番宣の時期になると出演する「コナン君」とか「しんちゃん」などのサイズ感を連想しました。

 

 

鑑賞中は、どうすれば心理的に怖くなるんだろう?と人形の見た目の改良ばかりを考えてしまいました。

 

 

もう少し幽霊感を出せたら良かったのかな?と思いますけど、モンスターのジャンルで言ったら13日の金曜日のジェイソンみたいなキャラクターに近いかな。この映画は無差別殺人ではありませんがアメリカのキャンプと言えばジェイソンです。

 

 

___

 

 

 

主演の【小坂菜緒】さんの女優としての可能性ですが、彼女の一番いいところは、その色に染められるという柔軟性だと思います。

 


映像に飲まれるとより、映像に受け入れられる。

 

 

顔立ちはやはり主役です。純日本人でこんなに可愛らしい女性が脇役だったら逆に目立ちますので、女優としては主役でハマる。ショートケーキのイチゴです。

 

 

強いて苦言を呈すなら、演技自体に「声質」が一緒なのが気になります。

 

 

例えて説明すると、歌を歌う時に、普段喋る声と違う人っているじゃないですか。

おっとりとした喋りなのに、歌うとパワフルなんて方もざらにいます。

 

 

これを演技面に置き換えると、コサカナは喋る声も演じる声も基本の声質の地が一緒なので、女優としてはあまり器用なタイプではないように思えます。

 


今後の伸びしろ面を考えると、セリフの言い回し・「映像映えする表情」は天性のものをすでに持っていますので、あとは「場数の経験」のみになるはずです。

 

 

この映画の撮影時期は、日向坂主演のドラマ撮影と新曲の振り入れとライブ、早朝からはモデルのお仕事など、本当過密スケジュールの中よくやっていましたし、出来上がってきた作品を拝見すると彼女の素晴らしい成長力を感じます。人見知りで大人しい性格の彼女が今後どう化けるのか本当に楽しみです。

 

 

 

他に気になった女優さんが2人います。

 

 

【黒沢あすか】さん演じるキャンプ場の責任者。

集まったメンバーの世話係ですが、登場から退場シーンまで、かなり癖のあるキャラクターでした。

 

セリフに独特の間をつけていて、顔で演技もしますし、私の中ではラジー賞の大賞です。

演出なのか分かりませんけど『楽園』で魅せたカタコトのアジア人の演技は日本アカデミー賞レベルだったんですけどね。今作はなんだか気持ち悪くて、喋るトーンの意図も分からないので、一転して評価を下げました。

 

 

もう1人は、大学生メンバーの一人である【石川瑠夏】さん[22]

 

 

 

 

鑑賞中は普通に映像映えする方だなぁと見惚れていましたが、結構大胆な濡れ場(下着姿・キスシーン)も披露していました。失礼ながら、この映画のクオリティで濡れ場を用意する必要性はそこまでないと感じますが、彼女は曲線的に美しいし、いい園でしたね。昨年TOHO系で公開した『イソップの思うツボ』の主演女優でしたので、その時からかなり気になる存在でした。

 

 

写真で見るとそうでもないけれど、映画を鑑賞中は「桜井日奈子さんの妹」という感じに思って観ていました。セリフを喋る時に顎を前に出す仕草も似ています。

 

 

演技としての魅力は目の力ですね。「目力」と書くより「目の力」で伝えたいです。

猫系の目に塩顔という素朴な顔立ちですけど、色気もあるし妹感もある。主役よりも準主役で輝き、坂を登っていくように視えます。「mAbの一推し女優」でこれからも書いていきたいです。

 

 

__

 

 

 

特に「これを語りたい!」と意気込む熱量はないので、作品について書き残したことはないです。

 

 

映画鑑賞直後にスマホに書き残したメモをそのまま表記します。

 

 

「ちゃんと演技が出来る役者を揃えた自主映画のようだった」

 

「発想やアイデアをどんどん前倒しで描いているのに、結局回収できていない。それなのに、すごく上手く見せようとしているセンス先行型」

 

 

この2つを記していました。

 

 

鑑賞後。1人客は無言ですけど、グループは感想を言い合うのが映画鑑賞後の光景。



エレベーター待ちの間、若い3人組の男子グループが感想を言い合っていましたが、ほとんどが作品の矛盾点でした。



ホラー映画で原則一番してはいけないのが理屈っぽく描くことなので、消化不良感は否めないですが、、

 

 

・・・矛盾点ばっかりですよ。面白かったけど。

 

 

 

 

 

 

脚本 13点

演技 14点

構成 12点

展開 13点

完成度13点

 

 

[65]点

 

 

 

余談話。

 

 

今回上映された劇場がテアトルグループ系列の映画館。過去に数回TCG会員になった経験があります。

 


私はTOHOシネマズ・フリークなので、結局会員になっても観に行く機会は少なく、おまけに有効期限が1年間ということなので、結果的には毎回損をしています。

 

 

自宅にあった会員カードは有効期限が切れていた。裏面記載2014年6月に失効って6年前(^◇^;)

 

 

でもまぁ・・お得な会員サービスとか知っちゃうと、学習もせずに会員になってしまうサガ。

 

 

テアトル会員権。新規会員料金は他の映画会社に比べると高い1000円。大手シネコンのメンバーカードは300円とか500円(新規・更新)なので、倍近くだΣ(・□・;)。

 

 

そのぶん会員DAYは映画を1100円で観れるサービスとなるようだ。さて、何回鑑賞できるのかな?

 

 

この日は丁度、会員DAYだったので映画料金は1100円。カード発行の料金が1000円。

 

 

1週間限定公開の最終日ということもあってパンフレットも購入しようと思った。主演小坂菜緒さんの直筆メッセージ付き。という売り込みに惹かれた。

 

 

「900円です」。ずいぶん高いな。まぁしゃーない。合計3000円

安く観ようと会員になったのに( ゚д゚)

 

 

 

パンフレットをパラパラめくり一言!「え?これで900円?」。主演のコサカナの写真が多めの、ただのメイキング冊子。

これは文句の気持ち。映画のパンフレットとは言い難い代物。でもコサカナのファンは嬉しいだろうな。

 

 

ちなみにTOHOシネコンの全国公開系の映画パンフレットの相場が820円。ファン心理につけ込んだ、ちょっとした商法だなと思いました(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎

 

 

肝心のパンフレットの売り込み材料となった「直筆メッセージ」は・・・・コピーでした。そりゃそうか。

 

 

 

image

 

 

 

 

_______

 

 

 

 

その翌日。

 

 

待ちに待った新年最初の新作公開日(1月10日)。

 

 

都内のTOHOシネコンを調べると、邦画『カイジ』Hollywood映画『フォードvsフェラーリ』韓国映画『パラサイト』の3作品が先頭で名を連ねるが、基本どのTOHOシネコンもラインナップは同じでした。

 

 

その3作品以外はないのか??

続いて千葉県を検索します。東京の下町(東東京)に在住なので、TOHOシネコンの東京の次点の検索は千葉です。

 

 

するとTOHOシネマズ市川で、ホラー映画の新作が上映されているではあ〜りませんか!!

日本のホラー映画がTOHOのシネコンで上映されるなんて事自体、年に2・3回くらいですから、テンション上がります。

 

 

ちなみにこれから書きます本作品。東京の上映はなく、現在関東で上映しているのは市川・海老名・小田原の3つです。

(TOHOシネマズのみの情報です。他のシネコンの上映状況は知りません。)

 

 

TOHOシネマズ市川・・・最寄駅は本八幡駅から歩いて10分ほどにある市川コルトンプラザの商業施設内にあるシネコンで、個人的にTOHOシネマズの中でも5本の指に入るお気に入りのシネコンなんです。

 

 

mAbのお気に入りの理由を述べます。

劇場側には不本意だと思いますが、以下の通りです。

 

 

1、基本的に空いている

平日の夕方に鑑賞することが多いのですが、基本的にいつも空いていますので、指定席を選びやすいです。

 

 

2、音響がいい

音響がいい劇場は沢山ありますが、完全好みの話で、聞こえがいいんですよね。

 

 

3、セキュリティーがしっかりしている

シネコンは中に入ってしまえば基本的に野放しです。他の作品の上映時間を調べておけば紛れ込めます。途中からシアターに入ってきて、前の空いている席に座るタダ見の人を何度となく目撃しています。この劇場は各シアター前にスタッフが立っていてチケットを確認するので、そういう意味で安心です。

 

 

皆様も近くにお越しで「映画でも観ようか」と思いましたら、オススメのシネコンなので是非。

ただ、コルトンプラザの自転車置き場で、過去2度も自転車のライトを盗まれましたから、映画館のセキュリティーはしっかりしていますが、施設内のセキュリティーは甘いと思っております(^◇^;)

 

 

・・というわけで鑑賞して参りました。

 

 

_____

 

 

 

『シライサン』

 

 

 

監督🎬

【乙一】

 

 

出演者

【飯豊まりえ】【稲葉友】

【忍成修吾】【谷村美月】【江野沢愛美】【染谷翔太】他

 

 

公開日[1月10日]

 

本編[99分]

 

 

 

今作を観たのが『恐怖人形』を鑑賞した翌日だったので、こんなにも「映像の質」が違うんだなと思ったし、私自身がクリアな画質に慣れすぎていることに気付いた。

 

 

主演には【飯豊まりえ】〔22〕。彼女の出演映画で記事にしたのは昨秋『惡の華』以来です。

小さい頃から知っていますが、意外にもこれが映画初主演とのことオメデタイ!。以前は「若手女優の登竜門」と言われた「ホラー映画」で初主演となりますが、「初」という感じではなかったですね。演技がどっしりしているので。

 

 

 

 

(どことなく顔立ちの凹凸がテロんとしているので、髪型的にも欅坂46の松田里奈さんに見える時間がありました)

 

 

相手役には仮面ライダー出身【稲葉友】さん〔26〕。

Wikipediaで過去の出演作品を確認しましたが、どうやら映画では初見の俳優のようです。

正直なところ、この場合(ホラージャンル)の男性役って引き立て役に徹するのが通例なので、印象的な演者か?と問われれば、あまり印象に残っていません。

 

 

大学生に怖い話を聞かす語り部役には中堅俳優【染谷将太】さん〔27〕。

主演経験のある男優をこの番手で起用することにも驚きですが元々オールマイティープレイヤー。普通にセリフの言い回しが怪談師ぽくて優れているし、パーマのかけ具合から演技は上手いが野暮ったい松本潤似って感じがしました。

 

 

謎の怪死事件に目を付け主人公たちと行動を共にする記者役に【忍成修吾】〔38〕。

忍成君の魅力といえば「声」ですよね。読者モデルをしていた頃から彼を知っていますが、いつまでも見た目が変わらないのも凄いです。染谷翔太さん同様、俳優の中でも声質のいい2名が出演しているので耳心地が良かったです。

 

 

その記者の妻役に【谷村美月】さん〔29〕。

かつては様々な映画でヒロインを張っていた女優もお母さん役ですので感慨深い。過去に心に大きな傷を負い、外出せずに自宅でパソコン作業することの多い人物。主人公たちと別行動になるので、もう少し出演シーンが見たかったキャラクターでもあります。

 

 

以上の主要キャストの他に、mAbが大注目している【江野沢愛美】さん〔23〕も序盤の怪死女子大生役で出演。

飯豊まりえと同じavex俳優部の所属で、すでに鑑賞した作品にも出演されていました。記事にはしておらず待機記事作品です。

映画の見せ場は前半で終わり、以降は驚かしで登場します。個人的に思うのが、主演より顔立ちが目立つ女優さんは印象に残る。

 

 

ホラー映画は出演者切り捨ての展開の印象がありますが、今作はゲスト出演感がなく、各俳優がそれぞれの持ち味を出して好演しているので演技点での評価は私の中で高いです。

 

 

___

 

 

 

この映画で私が一番良かったと思うのは、悲鳴の声がリアルだったことです。

特に夜勤の看護師さんが変死体を発見して、尻もちついて仰け反りかえり「ギャー!!」と叫ぶシーンは素晴らしかったです。

演技をする上で「自分を捨てる」ことは非常に難しいですが、これだけのリアクションをした方が「リアル」だと思いますね。

 

 

他に一人息子の死体を自宅で発見する母親役の、音声だけの悲鳴も臨場感があったし、主役・飯豊まりえの悲鳴も見事です。親友が目の前で殺され血吹雪を浴びた時の悲鳴、素晴らしかったです。

 

 

そういう点では相手役の稲葉友さんの恐怖の演技は、どこか気の抜けたキョトン顔なので、ここはもう少し緊張感を出して欲しかったかな。気の抜けた平岡祐太って感じ。男優の悲鳴って難しいですよね。男って悲鳴をあげないから、どうしても慣れてない感が見えてしまいます。

 

序盤に彼の弟がシライサンに殺害されるのですが、その時の電話でのやり取りは緊迫感があって先を楽しみにしたんだけどな。

 

 

 

 

 

 

もう1人。

シライサンに殺害された大学生の父親が登場するのですが、とてもフンワリしていたので、自分としてはアンガイです。

 

 

妻は既に他界。子供は息子2人。

 

次男が若くして亡くなってしまったのに、霊安室でやけに落ち着いている。

 

 

 

 

(長男も父親の頭皮が遺伝するのかな?なんて目線でも観ていました。)

 

父親の出演シーンは映画の上映時間を考えると、割と多めですし、深いことも中盤に入っていましたが、悲しみの描写も欲しいところです。次男は父親のところにも現れたのだろうか?

 

あと、このシーンで布を少しだけで動かせた方が、映画的には良かったかな。

 

 

___

 

 

 

簡単に物語の筋書きを語ります。

 

 

3人の大学生が温泉旅行に行き、その夜、旅館のロビーで怖い話をしています。青春ですねぇ( ◠‿◠ )

 

 

そこに染谷将太さん演じる酒屋のセガレが、俺の怖い話聞きたい?と輪に入ってきます。

 

 

旅館のバイト君も耳を攲て怖い話を聞くことになるので計5人。

 

 

それからしばらくして、3人の大学生は相次いで亡くなります。いずれの死体も両目がくり抜かれていますが、警察は事件性はないと判断。(この映画に警察の協力はないので、規模は狭いなぁと思いました。遺体処理とかどうしたんだろう?)

 

 

犠牲者の男子学生の兄は、亡くなる直前に弟から電話で会話していました。

その時の弟の様子から只事ではないと独自の調査を始める。

 

 

そして飯豊まりえさん演じる女子大生に行き着く。彼女も数日前に親友を同じ死因で亡くしました。

カフェレストランで食事中、親友が急にひどく怯え尻餅。どうしたの?大丈夫?あまりのパニック状態に手を離してしまい、親友の両目が破裂。店内に血吹雪が舞いました。彼女はその後、手を離したことをひどく後悔しています。

 

 

2人は死の原因と真相を探るべく行動をし、決定的な話にたどり着きます。

 

 

大学生3人が温泉旅館で染谷将太さん演じる酒屋から聞いた「怖い話」の内容です。

 

 

暗い夜道で鈴の音が聞こえ、振り向くと髪の長い女がいる。気味が悪くてその場から立ち去ろうとするが、女との距離は縮まらず、むしろ近づいてくる。「来ないでくれ」「あなたは私を知っている。私を知っている者は殺す」。そうした会話をする。

 

 

男は聞く「お前は誰なんだ?」。

そして名前を伝えた女は、名前を聞いた聞き手(大学生)に「次はお前(の番)だ!」と指をさす。

 

 

__

 

 

 

この映画のバケモノは最恐。

まぁ・・ジャパニーズホラーに登場するバケモノなんて、アベンジャーズも手に負えないくらい最恐最悪なんですけどね(^◇^;)

 

 

名前を知っただけで殺しにくる。口頭で伝えた瞬間に呪いにかかります。「シライサン」。これだけであなたも呪われた。

 

 

映画では、上の「怖い話」をいちいち聞かなければオチに辿り着かないので、怖い話➕呪いで「セット」なのか、あらすじを聞かなくても「名前を知っただけでやってくるのか?」イマイチ分かりません。ここは説明が欲しいところです。

 

 

全国公開となるまでのホラー映画は数が少ないゆえ、年に数本、自分としては毎回同じ展開を辿るお決まりのパターンに視えます。

 

 

身近な人が亡くなって原因解明の旅に出かける。基本的に2人行動、男と女。そして自分たちにも呪いがかかり、より一層解決策を探す行動を起こす。今後のホラー映画も基本的には同じパターンだと思います。

 

 

そして最近多いのが民俗学。日本のホラーはグリム童話系に向かうのでしょうか。

 

 

 

 

__

 

 

 

こういう映画でお決まりなのが、なかなか現実を受け入れないキャラが「嘘だ〜」「呪いなんてあるわけないじゃん」などと言って焦らしますが、この映画は比較的早い段階で自分の状況を受け入れるので、尺的にも素敵です。飲み込みの速さが丁度いい。

 

 

異様に目が大きい女性が『シライサン』。

 

確かに大きい・・・っていうか黒目しかないΣ(・□・;)

 

ただのグレイだ!こんなの(^◇^;)

 

 

 

 

こういうホラー映画ってやたらと目がグリグリしているバケモノ像にしますけど、

 

日本が世界に誇る2大巨頭のバケモノ【貞子】&【伽倻子】を思い出してください。

 

2人とも白目がきっちりあります。最近の貞子は派手なので初期を連想してね。

 

 

白目がきっちりあるホラー映画って、人間の面影があるので、自分の中ではヒットしている気がします。

 

 

そしてシライサン。遠目だとスゴイ雰囲気があります。私自身も怖いと思いましたもん。

 

 

最初は2・30メートル離れた場所にいます。

 

そして瞬きをするたびのタイミングでユラユラと近付いてきます。

 

 

後半は日中に現れますけど、前半は夜に現れます。

 

暗い夜道で鈴が鳴り、振り向くと、浴衣姿の髪の長い女が座っている(←中腰の姿勢の時もある。歪な姿勢で登場です。)

 

それで近づいてきて、最終的に顔のドアップ・・・ただのグレイだ!こんなの(^◇^;)

 

 

遠目のシライさんがちょうどいい怖さなので、そのクオリティを保ったまま近づいてきて欲しかったです。

 

 

私が思うに一番の課題がここですね。でも中盤にシライサンと見つめ合っている時間が長く合って、その映像がシュールでかなり面白かったです。もしシライサンが現れたら、目線を逸らさずに見続けていれば回避できます。しかし半日以上の時間です。

 

 

 

1月期のシネコンはアカデミー賞候補の洋画が続々と公開されます。

これから毎週新作が入ってくるので、シネコンの入れ替えは激しいです。

 

 

今作品は2週・・持って4週間くらいだと思います。

鑑賞意欲を持たれた方はお早めに呪われに入ってください。

 

 

 

 

 

 

脚本 [14]点

演技 [14]点

構成 [13]点

展開 [13]点

完成度[13]点

 

 

[67]点

 

 

 

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【mAb】

 

 


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